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千葉医学 78 (2) :69-97, 2002

総説
第 2 のアルコール代謝経路 Microsomal Ethanol-Oxidizing System (MEOS) とチトクローム P450 2E1 (CYP2E1)
 野村文夫
原著
同種造血幹細胞移植後の白血病再発率減少における IL-12の役割
 清水直美 西村美樹 中世古知昭 浅井隆善  齋藤 康
 
慢性関節リウマチ患者の顎関節障害に関する統計的観察
 横江秀隆 渡辺俊英 内山 聡 鵜澤一弘 土田豊実 守屋秀繁 丹沢秀樹

らいぶらりい
消化器癌手術における血行再建 −Pearls & Pitfalls−
 高橋 誠
  
海外便り
海外留学記 University of Louisville
 加藤 厚
Philadelphia −アメリカ発祥の地−
 吉富秀幸
  
学会
第1035回千葉医学会例会・第19回神経内科例会

編集後記

 
   
  同種造血幹細胞移植後の白血病再発率減少における IL-12の役割
清水直美1,2)1) 中世古知昭1) 浅井隆善2) 齋藤 康1)
千葉大学大学院医学研究院細胞治療学1)  千葉大学医学部附属病院輸血部2)


IL-12は免疫反応を調節する重要なサイトカインの一つである。  同種造血幹細胞移植後の抗白血病効果 (GVL) とIL-12の関連について検討するために, 我々は, 1994年 3 月から, 1998年 9 月までにドナーリンパ球輸注 (DLI) やシクロスポリン早期中止などの免疫療法を受けた 9 人を含む, 同種造血幹細胞移植患者39人について血清中の IL-12を測定した。 同種造血幹細胞移植後の30人の内訳は, 男性 : 女性, 19 : 11人で, 年齢は14〜50歳 (中央値22.5) であった。 疾患は急性骨髄性白血病 8 例, 急性リンパ性白血病12例, 骨髄異型性症候群 2 例, 慢性骨髄性白血病 8 例であった。 移植片は骨髄25例, 末梢血幹細胞 5 例であった。 急性 GVHD の発症はT度14人, U度以上 6 人, 慢性 GVHD の発症は Limited 型 6 人, Extensive 型13人であった。 移植後完全寛解を維持している患者は再発群に比し IL-12が高い傾向にあった。 IL-12と急性 GVHD, 慢性 GVHD との関連は見られなかった。 同種造血幹細胞移植後免疫療法を受けた9人で, 治療後血液学的寛解を 1 年以上維持した有効群 3 人で無効群に比し, 有意差を持って IL-12の上昇を認め, 有効群では IL-12の高値が数ヶ月間維持された。 また, 免疫療法後, 慢性 GVHD の発症群 6 例で有意な IL-12の上昇を認めた。 同種造血幹細胞移植後の抗白血病効果に関する免疫反応に, IL-12の関与が示唆された。  
 
   
  慢性関節リウマチ患者の顎関節障害に関する統計的観察
横江秀隆 渡辺俊英 内山 聡 鵜澤一弘 土田豊実1) 守屋秀繁1) 丹沢秀樹
千葉大学大学院医学研究院臨床分子生物学 1)同・整形外科学


千葉大学医学部附属病院整形外科に通院加療中の関節リウマチ患者117人 (男性17人/女性100人, 年齢 2 〜79歳, 平均49.8歳罹病期間 6 ヶ月〜54年, 平均12.7年) における顎関節障害を調査し, 以下の結果を得た。 1 ) 117人中50人 (42.7%) に顎関節症状を認めた。 顎関節症状は, 雑音が多く, 次いで疼痛, 開口障害であった。 2 ) 開口障害が重度なほど赤沈値が高値を示した。 3 ) 罹病期間が長いほど下顎頭は扁平化し, 破壊されている傾向がみられた。 4 ) 下顎頭の骨破壊の程度と関節痛の程度には, 有意な差はなかった。 しかし, 骨破壊が進行しているほど赤沈値が高値であった。 5 ) 経口ステロイド剤の累積使用量が多いほど下顎頭の形態は扁平になる傾向を示した。 6 ) 咬合状態に著明な影響を受けた患者は認められなかった。
 
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