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千葉医学雑誌

千葉医学雑誌一覧
 
千葉医学 82 (5) :247-297, 2006

総説
食道外科の進歩 ― T 食道癌手術死亡率95%からゼロへ ―
 落合武徳 (和文・PDF

症例
神経線維腫症1型に生じた胃GISTおよびS状結腸神経線維腫の1例
 和城光庸 小田健司 大嶋博一 大森敏生 姫野雄司 清家和裕 幸田圭史 宮崎 勝(英文・PDF/HTML

研究紹介
記憶と学習の分子メカニズムの解明は,高度情報化社会に人類が適応していく方法の答えを出す事ができるか
 清水栄司(和文・PDF

海外だより
NIH留学記
 黒田文伸(和文・PDF

学会
  第1115回千葉医学会例会・整形外科例会(和文・PDF
  第1121回千葉医学会例会・第14回千葉泌尿器科同門会学術総会(和文・PDF
  第1123回千葉医学会例会・千葉大学大学院医学研究院腫瘍内科学例会(和文・PDF

研究報告書
平成17年度猪之鼻奨学会研究補助金による研究報告書(和文・PDF
編集後記(和文・PDF

 
   
  神経線維腫症1型に生じた胃GISTおよびS状結腸神経線維腫の1例
和城光庸1,2),小田健司2),大嶋博一1),大森敏生1),姫野雄司1),清家和裕2),幸田圭史3),宮崎 勝2)
1)国保国吉病院外科 2)千葉大学大学院医学研究院臓器制御外科学
3)千葉大学大学院医学研究院先端応用外科学


   神経線維腫症1型に胃GISTを合併することは稀である。今回我々は胃GISTおよびS状結腸神経線維腫を併発した神経線維腫症1型を経験したので報告する。症例は61歳女性で動悸,息切れ,下血を主訴に来院した。皮膚には神経線維腫症およびカフェオレ班が観察された。術前検査では胃体部にびらんを伴う4p大の粘膜下腫瘍,S状結腸に2.5p大の粘膜下腫瘍が認められた。胃楔状切除およびS状結腸部分切除術が施行された。病理学的検索では,胃病変はc-kit, CD34陽性のGIST, uncommitted typeであり,S状結腸病変はS-100蛋白陽性の神経線維腫であった。術後経過は良好で4年経過後の現在でも再発の徴候は認められていない。文献的考察では,神経線維腫症1型に伴うGISTでは散発性GISTと比較し,c-kit, PDGFRAの突然変異を検出する頻度は低く,若年発症,多中心性,小腸優位の発生,紡錘型の細胞形態,CD34発現頻度の増加,予後良好などの特徴を有している。
 
   
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