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 千葉医学雑誌一覧 |
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千葉医学 92
(5) :129-174, 2016
■最終講義
肝疾患診療のこれまで・これから
横須賀 收(和文・PDF)
■症例
腹腔鏡下多発大腸癌同時切除術後に腸閉塞を契機に発見された原発性小腸癌の1例
佐藤嘉治 小笠原 猛 志田 崇 野村 悟 高原善博 宇野秀彦 小松悌介 高橋 誠(和文・PDF)
食道アカラシア術後再発に対して腹腔鏡下根治術を施行した1例
碓井彰大 阿久津泰典 河野世章 上里昌也 村上健太郎 太田拓実 羽成直行
加野将之 松本泰典 高橋理彦 水藤 広 大塚亮太 松原久裕(和文・PDF)
■第八回千葉医学会奨励賞
抗がん剤創製研究の歴史とプロセス －探索から開発まで－
大野吉史(和文・PDF)
■学会
第1314回千葉医学会例会・第5回臨床研修報告会(和文･PDF)
第1325回千葉医学会例会・平成27年度細胞治療内科学例会(和文･PDF)
■OAP要旨
ケーブル併用ロッキングプレートによる大腿骨ステム周囲骨折に対する骨接合術の術後成績
三浦道明 中村順一 大塚 誠 中嶋隆行 竹下宗徳 輪湖 靖 宮本周一
蓮江文男 藤由崇之 樋渡 龍 高橋和久 大鳥精司 折田純久 鈴木崇根 田中 正(和文･PDF)
■編集後記(和文･PDF)
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●腹腔鏡下多発大腸癌同時切除術後に腸閉塞を契機に発見された原発性小腸癌の1例
佐藤嘉治1,2) 小笠原 猛1) 志田 崇1) 野村 悟1) 高原善博1) 宇野秀彦1) 小松悌介3) 高橋 誠1)
1) 独立行政法人地域医療機能推進機構船橋中央病院外科
2) 独立行政法人地域医療機能推進機構船橋中央病院小児外科
3) 独立行政法人地域医療機能推進機構船橋中央病院病理診断科
症例は84歳男性。貧血の精査にて上行結腸癌，S状結腸癌，直腸の側方発育型腫瘍を認め，結腸病変に対し2011年10月，腹腔鏡にて回盲部，S状結腸同時切除を施行した。直腸病変に対しては半年後に内視鏡的粘膜下層剥離術を施行した。病理組織学的検査所見は上行結腸癌が30×40㎜， 2型， tub1＞muc， SS， ly0， v0， PM0， DM0， N0 （0/27），S状結腸癌が30×30㎜， 2型， tub1＞tub2， SS， ly0， v0， PM0， DM0， N0 （0/19）でstage Ⅱ，直腸病変はtub1， M， ly0， v0， HM0， VM0でstage 0であった。3多発癌として定期的に術後サーベイランスを行い再発徴候は認めていなかったが術後4年目に腸閉塞を発症。腹部CT検査では回盲部切除時のステープルに接した小腸に閉塞機転を認めた。入院後イレウス管を留置，減圧後に手術施行した。閉塞は回盲部切除後の側端吻合小腸断端閉鎖部のステープルに回腸が強固に癒着し生じていた。癒着部の回腸内腔に腫瘤を触知したため部分切除を施行した。病理組織学的所見は粘膜から固有筋層に浸潤する中分化型管状腺癌で原発性小腸癌であった。本症例は同時性多発大腸癌に加えて異時性重複癌発症であることから遺伝性大腸癌が疑われた。大腸癌は多発癌や異時性大腸癌の頻度が高く術前の全大腸検索や術後サーベイランスは重要であり有用性も確認されている。一方で，他臓器の重複癌に対するサーベイランスは確立しておらず，遺伝性大腸癌を疑う所見があった場合のフォローアップは課題がある。
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●食道アカラシア術後再発に対して腹腔鏡下根治術を施行した1例
碓井彰大1) 阿久津泰典1) 河野世章2) 上里昌也1) 村上健太郎1) 太田拓実1) 羽成直行1)
加野将之1) 松本泰典1) 高橋理彦1) 水藤 広1) 大塚亮太1) 松原久裕 1)
1) 千葉大学大学院医学研究院先端応用外科学
2) 千葉メディカルセンター外科
症例は70歳男性。5年前に食道アカラシアに対し，他院で腹腔鏡下Heller-Dor手術を施行したが，術後早期に通過障害が再燃した。内科的治療を続けるも症状変わらず，経過観察していた。再手術を希望されたため当科受診された。精査の結果，食道アカラシア術後再発と診断した。初回手術より5年6カ月後，腹腔鏡下Jeklor-Lhotka手術を施行した。再発の原因は前回の手術時に口側の筋層切開が不十分だったためと考えられた。術後経過は良好で術後9カ月現在，再発なく経過良好である。食道アカラシアの再発に対して再手術を行った報告は比較的まれであり，若干の文献的考察を加えて報告する。
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