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千葉医学雑誌一覧
 
千葉医学 89 (6) :231-267, 2013

症例
ビスホスホネート長期服用例に発生した非定形大腿骨骨幹部骨折の検討
 野中秀規 土屋惠一 北崎 等 米田みのり 新井 玄(和文・PDF
第五回千葉医学会奨励賞
分子イメージングによる変性性認知症の病態解明
 島田 斉(和文・PDF
学会
第1247回千葉医学会例会・第2回臨床研修報告会(和文・PDF
第1255回千葉医学会例会・第33回歯科口腔外科例(和文・PDF
第1263回千葉医学会例会・第30回千葉精神科集談会(和文・PDF
OAP要旨
多変量pooled logistic回帰分析の応用による日本人男性労働者の低HDLコレステロール血症発症に対する血清高感度CRP値の影響評価
能川和浩 坂田晃一 大石充弘 田中久巳彦 諏訪園 靖(和文・PDF
第五回千葉医学会賞要旨
IKK2によるFcεRI誘導性脱顆粒の制御
 鈴木浩太郎(和文・PDF
編集後記(和文・PDF
第六回(2014年度)千葉医学会賞および奨励賞候補者の公募について
第7回 ちばBasic & Clinical Research Conference開催のお知らせ
89巻総目次・索引

 
   
  ビスホスホネート長期服用例に発生した非定形大腿骨骨幹部骨折の検討
 野中秀規 土屋惠一 北崎 等 米田みのり 新井 玄
千葉県立佐原病院整形外科


 ビスホスホネート製剤は,強力な骨吸収抑制効果を有する薬剤であり,骨粗鬆症の治療及び予防の第一選択薬として広く用いられている。  近年,長期間にわたるビスホスホネート治療例で大腿骨転子下から骨幹部にかけての骨折発生が報告され,非定形大腿骨骨折(atypical femoral fracture, AFF)と呼ばれている。  当院において経験したビスホスホネート製剤長期服用中のAFFの手術症例について受傷契機,ビスホスホネート製剤の種類,内服期間,前駆症状の有無,髄内骨化の有無,骨密度について検討を行った。  対象は5例6肢であり,ビスホスホネート製剤の5年以上に渡る長期内服を行い,いずれも軽微な外傷を契機に受傷していた。骨折部の骨化が著しい症例が多く,手術に工夫を要した。術後経過は全症例において良好であった。  骨粗鬆症患者に対し,より安全な治療を行うために,長期間のビスホスホネート製剤投与は慎重に行ない,また,5年以上の長期投与例には休薬や薬剤変更も一考の余地があると考えられた。
 
   
  分子イメージングによる変性性認知症の病態解明
 島田 斉
 独立行政法人放射線医学総合研究所分子イメージング研究センター分子神経イメージング研究プログラム

 
 増え続ける認知症は大きな社会問題となっているが,現状では病態の差によらず,画一的治療が行われている。私は異なる背景病理を持つ認知症の,病態評価に基づく新規治療戦略の提案を目的として,分子イメージング技術を用いた認知症の病態解明に関する研究を行ってきた。研究成果から,既存のアルツハイマー病(AD)治療薬が,一部のAD以外の認知症治療に応用出来る可能性や,病態に応じたテーラーメード治療を行える可能性を示した。本稿では一連の分子イメージング研究の成果とその意義について概説し,今後の研究展望についても述べる。

 
   
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